宗教大国 2012 3 10

 宗教大国と聞いて、どの国を連想したでしょうか。
日本人ならば、イスラム教の中東諸国を連想したかもしれません。
 実は、アメリカも宗教大国です。
こちらは、キリスト教の宗教大国です。
 数週間前の読売新聞には、このような記事がありました。
それは、「アメリカを歩く」という記事です。
「すべては、聖書に書いてある」
「大国を動かす宗教保守派」
 ケンタッキー州の田舎に超現実的な光景が出現する。
地上の動物を大洪水から救ったというノアの箱舟やバベルの塔が、
新テーマパークの目玉として2014年に甦るのだ。
(中略)
 市場調査会社は、箱舟テーマパークに、
初年度160万人の来客を見込む。
 強気の計算には、裏付けがある。
当地のキリスト教団体が2007年、
近くに建設した「天地創造博物館」には、
これまでに予想を上回る150万人が来場した。
(中略)
 キリスト教保守派は、
政治的に無視できない勢力を持ち、
大統領選挙では、中西部などで、
伝統的なキリスト教の価値観を支持する、
サントラム候補を押し上げる要因となっている。
(以上、引用)
 もう数十年前の話ですが、私が青年の頃、
アメリカで「テレビ伝道師」という「聖職」があることを知って、
さらに、その支持者が数百万人と聞いて、
本当に驚いたことがあります。
これは、宗教的だが世俗的というアメリカ社会の特徴が出ています。
 確かに、すべては、聖書に書いてあります。
そのとおりだと思います。
 しかし、ひとつだけ言えることは、
聖書には、「死後の世界」が欠けていることです。
 宗教的に、これは必要なことですが、
イエスキリストの伝道期間が約3年ぐらいだったことが原因だと思います。
 本来であれば、こうした「死後の世界」についても、
「教え」として残し、聖典として完成するはずだったと思います。
 キリスト教の長い歴史において、
イエスを慕う天使たちが人間として生まれ、
こうした欠けている部分を補う動きがありましたが、
なかなか、うまく行きませんでした。

鎮魂の祈り 2012 3 10
 私は、2011年4月9日に、
「鎮魂の祈り」ということを書きました。
 被災地では、宗派を超えて、
鎮魂の祈りのために、多くの宗教家が活動したと聞きました。
このことについては、感謝の思いで、いっぱいです。
 しかしながら、いまだに、自分の死に気づかず、
学校に行く人や会社に行く人、街を歩く人が多いでしょう。
 あれから1年が経過します。
自衛隊の仕事は終わりましたが、宗教家の仕事は終わっていません。
 すべての魂が天国に行くまでは、
宗教家の仕事に終わりはありません。
 これは、大切なことですから、もう一度書きます。
人間は、肉体と魂で構成されています。
このシンプルな事実は、科学技術万能の時代において忘れ去られていますが、
たいていの人は、死後、自分の葬式を魂となって眺めることになるので、
そういう事実(人間は肉体と魂で構成されていたこと)を自覚できます。
 しかしながら、大災害という不慮の死では、
自分が死んだことすら、わからずに地上を彷徨う形となってしまいます。
これは、人間として、あまりにも気の毒な形態と言えるでしょう。
 昔だったら、「空海」のような高僧が、
鎮魂の祈りによって、多くの魂を救うことができたかもしれません。
 あまりも多数の死者の魂を救うには、大きなエネルギーが必要です。
それでも、普通の僧侶が被災地を歩くことで、いくらかの慰めとなるでしょう。
 もちろん、生きて残った人たちが力強く復興に努力する姿を見せれば、
地上を彷徨う魂たちにとっても、救いと慰めとなるでしょう。

鎮魂の祈り 2011 4 9
 東日本大震災の被災地は、
自衛隊の努力と米軍の支援によって、
何とか少しずつ復興の道筋が見えてきたように思えます。
 しかし、実は、大きな問題が放置されたままとなっています。
人間は、肉体と魂で構成されています。
このシンプルな事実は、科学技術万能の時代において忘れ去られていますが、
たいていの人は、死後、自分の葬式を魂となって眺めることになるので、
そういう事実(人間は肉体と魂で構成されていたこと)を自覚できます。
 しかしながら、大災害という不慮の死では、
自分が死んだことすら、わからずに地上を彷徨う形となってしまいます。
これは、人間として、あまりにも気の毒な形態と言えるでしょう。
 昔だったら、「空海」のような高僧が、
鎮魂の祈りによって、多くの魂を救うことができたかもしれません。
あまりも多数の死者の魂を救うには、大きなエネルギーが必要です。
 それでも、普通の僧侶が被災地を歩くことで、いくらかの慰めとなるでしょう。
そういうわけで、被災地で早くから活動すべきは、自衛隊と僧侶です。
 もちろん、生きて残った人たちが力強く復興に努力する姿を見せれば、
地上を彷徨う魂たちにとっても、救いと慰めとなるでしょう。


































































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